あらすじ
高校2年、学校を中退して単身東京で大学を目指すことになった主人公。
仲間に裏切られてどうしていいか分からない少女。
両親に捨てられて、大都会で一人バイトで食いつないでいる女の子。
この世界はいつも私たちを裏切るけど。
何一つ思い通りにいかないけど。
でも、私たちは何かを好きでいたいから。
自分の居場所がどこかにあると信じているから。
だから、歌う。
評価
項目 | 評価 |
おすすめ度 | |
百合度 | |
恋愛要素 | |
ストーリー | |
日常 | |
ギャグ | |
シリアス | |
作画 |
※私的な評価ですので、ご参考までに
感想
年が明け2025年になり、正月休みだし、気になっていたアニメのイッキ見でもするかと思い視聴したのが、Girls Band Cry (ガールズバンドクライ)でした。
最近では、『バンドリ』、『ぼざろ』、『ささこい』など、ガールズバンドアニメが流行しています。また、『ヨルクラ』、『マヨパン』、『終末トレイン』などの女の子のグループが中心のオリジナルアニメも多かったです。その為、ちょっとお腹いっぱいという感じもあり、なかなか手が出せていませんでした。
しかし、見始めてしまうと物語の中にどんどん引き込まれていき、結局1日で全13話を見終えてしまいました。今回は、この作品の魅力について触れていこうと思います。
まず、物語に引き込まれた理由として、この作品には他のアニメに負けじと劣らない力強さがありました。それを一言で言うならば『ロックンロール』です。
物語は主人公の仁菜が上京(川崎ですが笑)するシーンから始まります。
しかし、最初は失敗の連続です。電車を乗り過ごし、スマホの充電も切れて、アパートの鍵を受け取ることもできない。しかも、人見知りで他人を上手く頼ることも苦手です。行き着いた先のカフェでようやくスマホを充電できます。そして、SNSを見ていると大ファンである桃香が路上ライブをするという投稿を見つけて、カフェを飛び出します。
二人の出会いから仁菜の物語は大きく動き出します。
この作品の大きな魅力だと思っているのは、仁菜の破天荒振りです。第一印象では、どこにでもいそうな田舎育ちの人見知りの女の子というイメージでした。実際に第一話では、桃香に振り回されるシーンが多かった印象です。
しかし、話数を重ねるごとに主人公の本質が見えてきます。2話で新しいバンドメンバーとしてすばるを紹介されることになりますが、上部だけの会話でグイグイ距離を詰めてくるすばるを避けてしまいます。過去に虐めてきた生徒たちを思い出したということもあるのでしょうが、そんな自分に怒りを覚えて貰ったライトをぶん回すシーンは印象的でした。彼女達は何度も衝突を繰り返すうちに、次第に本音を打ち明けあえる仲間になっていきます。
自分に踏み込まれるのは嫌いなくせに、他人には正論を振りかざしていく様は、まさに今時の若者らしいなと感じました。でも、仁菜のロックなところは、どれだけ追い込まれても自分だ正しいと信じて戦うところです。この姿勢は、作中を通して一貫されています。例えば、ワンピースのルフィも現代社会から見れば、自己中心的な正義を振り翳す異常者に見えてしまうでしょう。仁菜が主人公たる所以もそんな自分の正義を貫く姿勢にあると思います。仲間達とは何度も揉めたり衝突したりしますが、主人公の真っ直ぐな姿勢だけは信用してくれます。そんな主人公達の物語は、まさにロックンロールです。
百合要素に関しては、仁菜と桃香の関係性に注目です。
桃香は元々ダイヤモンドダスト(ダイダス)のボーカルとして活動していました。仁菜はそんな桃香の大ファンで、虐められていた時期に桃香の歌で勇気をもらい乗り切ることができた過去があります。桃香はダイダスを脱退していて、ソロで活動していましたが、仁菜の歌に惹かれてバンドを組もうと提案します。関係性としては、人気バンドと厄介ファンといった感じだったのですが、仁菜は自己正義を振り翳して桃香に逃げるなと叱咤します。いつも大人ぶって一歩引いていた桃香をプロの道に引き戻せたのは、仁菜の真っ直ぐな気持ちによるものだと思います。8話の告白シーンは必見です。
続編について
私個人としては、二期が制作される可能性は高いと思っています。
というのも、物語的に中途半端なところで終わりましたし、仁菜を虐めていた主犯、すばると家族の確執、智とルパの過去への深掘りなど、敢えて残されているように思える部分が多いです。
また、ガルクラはメディアミクスで展開されていて、声優バンドやゲームへと展開されています。なので、そちらの売り上げ次第では、二期発表は夢ではありません。ただ、不安なのは、メインメンバー5人の内2人が、体調不良で活動休止している点です。バンドリのように声優変更もありえるかとは思いますが、バンドリのように複数バンドある内の一つという訳ではないので、そこまで思い切らないようにも思います。
何にせよ、我々にできるのは、関連作品を購入したりして売上に貢献するくらいです。
できることをして気長に待ちましょう。
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